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【書評・読書感想 老舗の流儀 虎屋とエルメス】人も企業も日々変化することが大事。

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こんにちは。

 

湘南で自由な生活をしたい、らいおです。

 

今回『虎屋とエルメス』を題材にした本を読破しました。

半分経営の本ですが、伝統の話が個人的には1番面白かったです。

 

この本は虎屋の社長「黒川光博さん」とエルメスの副社長「齋藤峰明さん」との対談をまとめた本です。

虎屋とエルメスは共に、創業から100年以上たったいわゆる『老舗』です。

 

対談の中に衝撃だったのが

『この時代、コンスタントなことはひとつしかない。全てが常に変わっていくことだ。』

という、常に変化することを意識している点がかなり意外でした。

 

何百年の伝統があるからこそ、その伝統やブランド価値にとらわれず、常に変化していくことが生き残る基本だと。

 

会社としても個人としても『常に変化すること』はこの時代大事なんです。

 

 

虎屋とエルメスとは?

虎屋

創業はなんと約500年!みんなが知っている和菓子の名家です。

よく手土産に使われますよね。

 

虎屋は室町時代に京都で創業しました。

後陽成天皇に和菓子を献上して以降、皇室御用達の製菓業となったようです。

 

フランスにも店舗を構えており、最近では『トラヤカフェ』や御殿場の『とらや工房』等新しい試みも老舗でも続けています。

 

エルメス

創業約180年。プレゼントとかであげた方いらっしゃるのではないでしょうか?

最初はエルメスのロゴにあるような『馬具工房』からスタートしました。

日本には1979年に直営店を開店しているので、日本では約40年の歴史になりますね。

 

有名な『ケリーバッグ』とか『バーキン』とかはいつまでたっても価値が落ちない、最高の商品として君臨していますね。

※何年も前の商品なのに、何百万とか何千万とかするのありますからね。

 

虎屋の【黒川光博さん】とエルメスの【齋藤峰明さん】

今回の対談はエルメスの齋藤峰明さんが会見で「エルメスの競合ブランドは?」という質問に対して

「強いて言うなら虎屋さんかな」

という答えがあって実現しました。

 

お互いに老舗企業を背負う経営者であるお2人。考えも似てるところがあります。

『常に変化し続けなければいけない』

この価値観はお二人が持っていて、老舗として続く秘訣なんじゃないかと思います。

変化の名言からお二人を紹介していきます。

 

黒川光博さん

虎屋の17代社長です。17代ということは虎屋の社長さんは全員黒川さんなんですね。

黒川光博さんは特に虎屋のフランス進出やトラヤカフェ等、新しいことに取り組んでいることで知られています。

 

名言をいくつかご紹介します。

今現在は価値があると思うものが、一年先には、どれだけ価値があるかわからない。そうなると、変えていけないものは何も無いように思うのです。「ここは変えていけない」と思うものでも、日々、変わっている気がします。

とても奥深い言葉ですね。伝統ある会社の型でも先はわからない。

まさに現代を表現する言葉ではないでしょうか。

 

過去の成功体験に則って、止まった状態で考えたものは、必ずしも成功しないと思うのです。企業にも個人にも「静止状態」はなく、動きながらものを見て、考えて作っていく。まさに、動きながら考えることが求められているのではないでしょうか。

500年の歴史があれば多々の成功体験があるでしょう。

そこに甘んじない考えが素晴らしいです。

自分も過去の成功体験に溺れないことって大事なんでしょうね。

 

 

齋藤峰明さん

現在シーナリーインターナショナル代表で、2015年までエルメスフランス本社副社長を勤められました。

この方の経歴はとても変わっていて面白い経歴の持ち主です。ざっとまとめると

  • 高校卒業後渡仏
  • パリで芸術大学に進学
  • パリの三越トラベルで働き初めて、所長就任
  • 40歳でエルメスインターナショナルに入社
  • エルメスジャパン社長に就任され、その後フランス本社副社長

なかなか見ない経歴ですね。

 

対談の言葉もフランス生活が長いためか、フランスの考え方と日本の伝統的な考え方があって新しい見方を教えてくれます。

 

(齋藤さんからみた)虎屋さんのお菓子について、最上級のいいもの、美味しいものを作るという理念は変わっていない。けれども、「おいしいものって何だ?」という基準は、時代によって変わっているはずです。

うんうんって感じですね。いつも美味しいものって微妙に変えられていて時代性に合わせられてるって聞きますよね。

 

企業として新しい形として作りたいと思っていましたが、言うそばから時代は変わっていく。毎日、新しい形が必要といっていいくらい、変化していかなくてはいけないと感じていたのです。

黒川さんと同じ考えですね。この考えには日本もフランスも変わらないんですね。

 

エルメスの社長)デュマさんは、よく「日本人は手で考える」と言っていました。手で考えるということは、技術を守りつつ、新しいものを作っていくことだと思うのです。日本人はそれを突き詰めるのが、割合、うまいのではないでしょうか。

日本人は手が器用だという話はよく聞きますが、フランスから見るとこんな視点があるんですね。

まさに、【職人芸】というものでしょうか。職人も日々進化していくことで最強に近づくのかなと。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

今回この本を読んで感じたことは「変化」の重要性です。

100年を超える長い間愛されている企業だからこそ変化の重要性がわかるんですね。

 

今回は経営者の対談ということで企業の変化についての話でした。

 

でも

企業が毎日変化しなければならないのなら、個人はもっと変化しなければ!

切に感じました。

 

楽天の三木谷さんが言っていましたが、

『昨日よりも1%成長する』

 

意識しないと停滞してしまうので心に刻んで生活していかなければなりませんね。